フラメンコ名曲(歴代)

フラメンコの歴代アルバムのランキング

スペインのサイトが選んだ「史上最高のフラメンコのアルバム」。歴代の名盤のランキングです。 パコ・デ・ルシア、カマロンなどフラメンコ音楽を代表するギタリストや歌手の作品がそろっています。 フラメンコダンスの定番曲や有名な曲も多く収録されています。

    
順位 題名と試聴 解説
「Fuente y Cauda:二筋の川」
(フエンテ・イ・カウダル)

パコ・デ・ルシア
(Paco de Lucía)

1973年

パコ・デ・ルシア

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【映画】
映画「パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト」
フラメンコ界の巨匠、パコ・デ・ルシアの代表作。 20歳でデビューし、すでにフラメンコ界で高い評価を得ていたパコ・デ・ルシアが、26歳のときに発表したアルバム。 フラメンコの枠を超えて、世界的なミュージシャンとして認知されることとなった一作である。

当時フラメンコはアンダルシア地方の伝統音楽という位置づけが強く、 スペイン国内でもマイナーな存在だった。 パコ自身も「天才ギタリスト」と称賛されてはいたが、 メジャーなアーティストというわけではなかった。

ところが、本アルバムからリリースされたシングル「二筋の川」は、 スペインのナショナルチャートで1位になる大ヒットに。 アルバムも、 フラメンコの常識を覆すような多彩な音とハーモニーが一般リスナーの絶大な支持を得て、 大成功を収めた。 150年のフラメンコの歴史に新風を吹き込み、 新しい可能性を切り拓いた。

伝統主義者からの批判を恐れず、1人の勇者として前例なき挑戦を続けたパコの真骨頂であり、 ギター界の革命児としての記念すべき一枚。 この後、フラメンコはポピュラー音楽として進化・発展していくこととなった。
「ポトロ・デ・ラビア・イ・ミエル」
(Potro de rabia y miel)

カマロン・デ・ラ・イスラ
(Camarón de la Isla)

1992年

カマロン・デ・ラ・イスラ

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伝説のフラメンコ歌手カマロンが、肺がんにより41歳で死亡する前に出した最後のアルバム。 ガンが悪化し、本来の声があまり出せない状態で収録された。 苦しみながらも、魂をふりしぼるように出している歌声が、強烈あ印象を与える。 デビュー当初からコンビを組み、フラメンコの歴史を共に変えてきたギタリスト、パコ・デ・ルシアが全面的に参加した。 タンゴ、ルンバ、ブレリア、タンギージョなどのジャンルの曲で構成されている。 世界的に大ヒットした前作「ソイ・ヒターノ(私はジプシー)」(1989年)に次ぐ成功となった。
「コシータス・ブエナス」
(Cositas Buenas)

パコ・デ・ルシア
(Paco de Lucía)

2004年

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パコが56歳のときにリリースした。 14枚目のスタジオ・アルバム。
20年余り活動をともにしたセクステットを解消して制作の臨んだ。 ギターとパーカッション、フランメンコ式の手を叩く音(ハンドクラップ)によるシンプルな演奏が特徴的。 自らがけん引してきた革新的なニュー・フラメンコと一線を画し、 原点に回帰した作品と評されている。 同時に、フラメンコの持つ深い可能性を新たに示した。 何よりもパコの卓越したテクニックが光る名作。 このアルバムを発表した後の2005年に来日公演を行い、女性歌手を交えて驚くほど穏やかなステージを披露した。 ラテン・グラミー賞の最優秀フラメンコ・アルバム賞を受賞した。
「オメガ」
(Omega)

エンリケ・モレンテ
(Enrique Morente)

1996年



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フラメンコ界を代表する歌手(カンタンテ)、エンリケ・モレンテがのこした傑作の一つ。

伝統的な唱方とフラメンコならではの深い感情表現で世界のファンを魅惑する一方で、常に新しいスタイルのフラメンコを創造してきたモレンテ。 本作では、スペインのロックバンド、ラガルティーハ・ニックと全面的にコラボをした。

冒頭エレキギターで幕を開ける。 純フラメンコをベースとしながら、 モダンなロックとフラメンコを融合させ、 新機軸を打ち出した。革新性にあふれたモレンテらしい作品。
「デル・アマネセール」
(Del amanecer)

ホセ・メルセ
(José Mercé)

1998年



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ホセ・メルセの曾祖父は偉大な歌手のパコ・デ・ルスであり、エル・ソルデーラの甥にあたる。フラメンコ界でも血統の良さを誇る。

この作品で彼はスターの座についた。ギターはプロデュースも担当したビセンテ・アミーゴ。大胆にアレンジされた作品が斬新。
「イデアの街」
(Ciudad de las ideas、シウダッド・デ・ラス・イデアス)

ビセンテ・アミーゴ
(Vicente Amigo)

1998年

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きらびやかな音の麗しさに心躍る。 美男ギタリストの第4作目。 ラテン・グラミー賞を受賞した。

オーケストラも使い、新感覚のフラメンコが紡がれる。 激情のリズムに優美に絡むメロディー。地中海の哀愁を帯びたドラマチックな音世界に胸が高まる。ハレドらがゲストで歌う。

アミーゴはセビリア出身。 1990年代初頭から、フラメンコギターの新星として注目された。 驚異的な速弾きを盛りこんだ情熱的なプレーで人気を集めた。 巨匠パコ・デ・ルシアからも高く評価された。 いわゆる「新世代」のフラメンコ界を代表する奏者である。

曲はすべて、古典的なリズムを基調に自ら作曲する。 曲調は躍動的だが、演奏は極めて洗練されている。

1992年の東京公演では、黒装束で登場。直前に死去したフラメンコ歌手のカマロン・デ・ラ・イスラにささげた。 デビュー作「心の響き」を中心に演奏した。

その後も、19000年代、2000年代、2010年代を通して何度も来日した。 主要都市だけでなく、熊本や神奈川県横須賀市などの地方でもコンサートを行った。

参照:秋田

出典:https://listas.20minutos.es/lista/los-mejores-discos-flamencos-de-todos-los-tiempos-426014/